トップメッセージ

市場が成長する中、需要予測に基づく柔軟な販売実施と販路拡大、新規開業によって増収増益を達成

近年、宿泊業界は安定的な国内需要と増大するインバウンド需要に支えられ、特に東京・大阪などの都心部では宿泊主体型ホテルの新規出店が加速するなど、市場全体の拡大基調が継続しております。
こうした中、グリーンズグループでは需要予測に基づく柔軟な販売施策や販路拡大などにより、確実な需要の取り込みと客室単価の伸長を図りました。
また、昨年度後半に開業したホテルが通年で稼働したことに加えて、宮崎、神戸三宮、高知、新大阪に新規開業した4つのコンフォートホテルが売上に寄与したこともあり、増収増益を達成しております。
当期は7月の西日本を中心とする豪雨や北海道胆振東部地震など災害が多発し、不確実性に対するリスクマネジメントの重要性を改めて痛感させられた1年でもありましたが、社内の災害時対応も機能して事業に関わる人的・物的被害はなく、一時的なキャンセル発生や需要減など影響はごく限定的なものでした。
また、新経営ビジョンを浸透させるために全国各地のホテルを巡り、個性豊かな多くの従業員たちと直接対話の機会を持てたことも大きな収穫です。
一人ひとりの多彩な個性を活かしていく必要性や、社内制度などに関する課題や要望を確認できたことはとても意義深いことでした。

「ホテル専業オペレーター」としての強みを活かして、ステークホルダーとともに、3つの“もっと”で新たな旅へ

このたび策定した新経営ビジョン「TRY!NEXT JOURNEY ~新たな旅に踏み出そう~」に盛り込んだのが、「もっと、自由な旅へ」、「もっと、人と環境のそばへ」、「もっとワクワクする未来へ」というサブコンセプトです。この3つの“もっと”を通して、お客様や働く人たちなどすべてのステークホルダーに、自由やホスピタリティ、そして感動といった価値をお届けしよう、という私たちの決意を表明しました。
ホテルは「旅」という経験の一部ですが、ビジネスホテルから事業をスタートした私たちが追及するのは、旅の「目的」になるようなホテルではなく、お客様の快適な旅をサポートできる「手段」としてのホテルです。当社グループが目指し、実現してきた自由で便利で手軽なホテルは、「ホテル専業オペレーター」として試行錯誤の中で長年にわたって磨き上げてきた経営ノウハウや効率的なオペレーションの結実でもあります。
これまで私たちは、20年以上に及ぶ賃貸借契約によって長年にわたってパートナーとの共同事業を継続して行ってきました。何物にも代えがたい「信頼」という財産を作ってきたその基本姿勢もまた、経験豊富な「ホテル専業オペレーター」という強みに裏打ちされているのです。

6年後に「売上高500億円」と「運営客室18,500室」。“コミットメント”として、数値目標の達成を目指す。

新経営ビジョンに併せて、当社グループでは2022年6月期を最終年度とする3ヵ年の新中期経営計画「GREENS JOURNEY 2022」も新たに策定いたしました。本計画は、2018年9月の新たな経営体制のスタートにあたり、これからの社会の変化や求められるビジネスモデルなどについて経営陣全員で徹底的に議論を重ね、そこで抽出されたグリーンズグループとしての方向性をまとめた新経営ビジョンをもとに、具体的な施策へと落とし込んだものです。
従来の中期経営計画は、毎年度修正を加える「ローリング方式」でしたが、今回は、売上高や利益、CAGRなど明確な数値目標を掲げ、3年間でその目標を達成すること、更に6年後の2025年6月期には「売上高500億円」「国内トップ5水準の運営客室数18,500室」を達成することに経営陣が責任を持って取り組みます。
5つの重点戦略のうち、特にポイントとなるのが「デジタル活用」で、例えば先般導入した「セルフチェックインシステム」はお客様自身が端末を操作してスムーズにチェックイン・チェックアウトできる画期的な仕組みです。新たな顧客体験の創造と生産性向上を実現するこうしたオペレーション改革にも積極的に取り組んでいく考えです。
「グリーンズホテルズ事業とのシナジーを意識した新業態進出」では、複数の可能性を検討中ですが、まずは宴会場の運営ノウハウを活用できる「貸会議室」と、インバウンド需要などで長期化する滞在に対応する「中期滞在用ホテル」に取り組みたいと考えています。また、東京オリンピック・パラリンピック後の市場変化のほか、国際情勢や為替相場などに影響を受けやすいインバウンド需要や経済情勢に左右される出張需要など、今後の環境変化に伴うリスクも注視しています。すでに私たちはリーマンショックを乗り越えた経験を通して、環境変化の影響を最小化するための知見を蓄積してまいりました。例えば、「ホテルを1都市に集中させない」「出店の軸足は一定規模以上の都市に置く」といったノウハウをもとに、将来のリスクに対処していきたいと考えています。
なお、CSRについては、環境活動の一環としてアメリカのチョイスホテルズインターナショナルが策定した「Room to be Green」というホテルの環境適応認証プログラムに沿って取り組みを進めていきます。
「エネルギー保全」「節水」「リサイクルと廃棄物削減」など計5項目を評価するこのプログラムには3段階の認証レベルがありますが、私たちはエネルギー管理システムの構築や再生可能エネルギーの利用などが要件となる最高位の「レベル3」認証を目指していく考えです。

“グリーンズらしさ”をこれからも
政府が「2030年に6,000万人」と目標を掲げたインバウンド需要が牽引する日本の宿泊業界は、今後も更なる成長が予測されています。だからこそ参入するプレイヤーも多く、競争は更に厳しさを増していくことでしょう。
こうした中、私たちは「宿泊特化型・中間料金帯ホテル」で着実に収益を上げ、手堅く成長を遂げてまいりました。引き続きさまざまな改革を果敢に推進しながらも、奇をてらったことなどに安易に手を出すことなく、グリーンズらしい成功モデルを追求しながら、私たちは持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

株式会社グリーンズ
代表取締役社長 村木 雄哉